初台オペラシティのエレベーターホール
ガラスの板のみたいに平べったく透明で、
触れるとヒンヤリと隙間に染み入り、
こころの芯まで、
ぺろりと舐めてしまう危うさで、
光の粒子が整列し、
真っ白な部屋の片隅で、
美しさを持った12月の空気の上に、
そっと、
赤と緑にピカピカ光る、
豆電球を転がすと、
微かな鈴の音が、
切なげに僕の周囲を振るわせた。
それは飾りなのかい?
薄っぺらい空気に突き刺さった、
のっぺらぼうの案山子の問いに、
少し考えて僕は答える。
ほら、
歌の歌詞にあったじゃない、
飾りじゃないのよ~って。
今になってやっと、
ほんとにやっとこさ気付いたんだよね。
飾りじゃないってことにさ。
だってね、
僕の生まれた時代では、
美しいものこそまやかしだって教えられてきたからさ。
目に見えるものこそ偽りだって。
真実はいつだって見えないものだって。